「ボセ」のカウンターが主役の上質な和空間
大阪上本町の「庖山」は、本格的な日本料理が味わえる割烹です。店主は、魚料理のお店で20年ほど修行され、2020年にオープンされました。前年に独立に向けて契約も済ませていたのでコロナ真っ只中の開店になってしまい、当初は厳しかったそうです。
料理はコースのみで、のどぐろ、桜鯛、さわら、鱧など季節の旬な魚の良さを活かして、手間をかけた工夫があり大変美味でした。日本酒も全国の蔵元から、大阪ではあまり見かけない珍しい銘柄が多く、気分良く楽しめました。
立派なカウンターは、「ボセ」の一枚板で、「アフリカンチェリー」という別名が示すように、赤味を強く帯びた色合いが最大の特徴と言えます。元々「ボセ」とはフランス語で「瘤(こぶ)」を意味する言葉で、この木の材面には「瘤杢」と呼ばれる非常に意匠性の高い杢が出ることがあります。また波状杢理が出ることも多く、光の反射で立体的に浮かび上がる模様は、多くの人を魅了しています。
重厚でありながらシンプルでセンスの良いインテリアには、古い水屋や建具などもふんだんに使われていて上質な和空間が広がっています。何度も通いたくなる名店です。
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