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摂津市鳥飼銘木町 原木・銘木・製材加工
株式会社 中喜

ステッキは紳士の必須アイテム

中折れ帽とステッキを持った日本人男性が、たむろしている明治・大正時代の街の写真などを見たことがあります。その頃、中折れ帽とステッキは男性ファッションの必須アイテムであり、英国紳士を意識したジェントルマンスタイルをこぞって着込んでいた、その時代のファッションアイテムでした。夏目漱石や芥川龍之介など明治の文豪たちも愛用していたようで、彼らの作品にもステッキを用いた心理描写があります。「吾輩は猫である」の猫が見ている苦沙弥先生は、怒るとステッキを持って生徒を追いかける様子が描かれています。そうした自己主張のためのアイテム、誇りのステッキが戦後、途端に見なくなりました。日本だけでなく、世界的に見てもステッキをファッションとして用いているのはマイノリティーです。
そして今、ステッキというと介護用品の位置付けにされているのが現状です。ステッキというよりは杖というイメージで、どちらかといえば体を支えるという機能がメインでファッションアイテムという感じではありません。男性ファッションを紐解いて突き詰めていくと、英国ファッションに結び付きます。ジェントルマンとしてステッキを持つことで、男性の余裕を表現できるのではないでしょうか。団塊の世代が後期高齢者に突入する日本の高齢化社会において、改めてステッキを格好良く持ったジャパニーズ・ジェントルマンが街を闊歩する姿を見てみたい。
ステッキは様々な樹種で作られています。中でも南米産の磨くと蛇の鱗のような模様が現れるのが名前の由来である、スネークウッドで作られたステッキは最高級品とされています。また東南アジアのマラッカ籐は熱帯地方の森林に自生し、非常に軽く、表皮は上品で独特。ステッキに使われるものは非常にすくない希少材です。ステッキマニアの究極の一本といわれ、吉田首相も愛用していました。
5年ほど前からファッションアイテムとして中折れ帽は被っているので、この際ステッキを手に入れて英国紳士を気取ってみますか。

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