
盆栽は自然の姿を器の上で表現する芸術
盆栽の目的は自然の風景を、植木鉢の中に切り取って作り出すところにあります。その植物の野外で見られる大木の姿を、鉢の上に縮小して再現することを目指すものです。そのために剪定を施したり、自然の景観に似せるために枝を針金で固定したり、時に屈曲させたり(針金掛け)、あるいは根を石の上に這わせたり、土を掴むように露出させたりと、様々な技巧を競うのも楽しみの一つとされます。施肥・剪定・針金掛け・水やりなど手間と時間をかけて作ることで愛着が深まります。また、生きた植物なので完成というものがなく、常に変化するのも魅力です。
アジアやヨーロッパの富裕層、エグゼクティブを中心に盆栽の人気が高まっています。日本産のクロマツ盆栽が2020年からEUへ輸出できるようになったことも追い風となり、今や盆栽は世界共通の「BONSAI」として完全に定着し、趣味というよりアートの概念で受け止められています。まさに、盆栽は自然の姿を器の上で表現する、日本の文化を象徴する芸術作品になっています。
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