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摂津市鳥飼銘木町 原木・銘木・製材加工
株式会社 中喜

箏は凛として美しい日本の音色

箏は奈良時代に中国、当時の唐から日本に伝わり雅楽の伴奏楽器として演奏されたのが始まりと言われています。平安時代には貴族の楽器として使われ、「源氏物語」の中にも箏が登場します。「こと」には、「箏」と「琴」の2種類の漢字があります。箏が中国から伝わるもっと昔、日本には和琴(わごん、やまとごと)と呼ばれる、6弦の「こと」がありました。
静岡の登呂遺跡から発掘されているそうなので、少なくとも2000年前から存在したということになります。日本古来のものが「琴」、奈良時代に中国から伝わり、現在日本に普及しているものが「箏」です。
箏は桐の木で作られた共鳴胴に、13本の弦が貼ってある楽器です。大きさは六尺(182cm)で、中は空洞になっていて左右の裏側に裏穴(サウンドホール)が空いています。桐の木は会津や新潟の寒冷地で育ったものが上質とされています。箏をつくるには20年程の年輪が必要で、更に年輪を重ねたものが珍重されています。四分六板や竜角、雲角の材料には、紅木(こうき)、紫檀(したん)、花梨(かりん)が使われています。糸の材料はかつて絹でしたが、現在はテトロン糸が主流です。弦を支えながら、音の高低を決める役割を果たすものが柱(じ)です。柱は、もともと象牙が使われていましたが、現在ではプラスチック製が一般的です。
爪も象牙またはプラスチック製です。
箏と聞くと、お正月に流れるゆったりとした優雅な古典の曲調のイメージを思い浮かべますが、実は13本の弦を巧みに操って表現されるその音色は、優雅で奥ゆかしい調に限らず、繊細な音色はもちろん、時にはダイナミックな音色など、多種多様な奥深い表現が可能です。今や日本のトップアーティストのヒット曲の数々が、箏の奥深い音色によって情緒豊かにカバーされています。
箏の音色は、いつの時代も日本人の心を雅やかな雰囲気に包んでくれます。

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