120mm厚の米松カウンターが見せ場のバー
前回に引き続きDOMS代表の井ノ口さんがデザインした店舗を紹介していきます。
井ノ口さんが店鋪デザインにおいてポリシーにしていることは、まず和と洋の要素のどちらも入れる「和洋折衷」、その上で空間の中に必ず「見せ場をつくる」ということになります。そのことによって来店したお客様が、一期一会の出会いを楽しんで満足する時間を過ごしてもらいたい。そんな井ノ口さんのデザインポリシーが良くわかる、数ある物件のごく一部ですがいくつか紹介します。
京都のクラブのデザインでは、構造は鉄筋コンクリートだが外観は伝統的な木を使った町屋風で、中に入るといきなり華やかでモダンな空間が広がっています。また大坂のカフェバーでは、無垢材のカウンターにアクリル加工を施し鏡面のような仕上げにする事によって、奥の壁面の尾形光琳のカキツバタ図のレプリカが美しく写り込んでいます。
割烹ではアーチ天井に無垢材を使い、落ち着いた柔らかな空間を演出しています。襖絵には個室それぞれに違うモチーフが使われ、来店されるお客様が飽きない工夫がされています。艶塗装の木のテーブルは、全てオリジナルで造られ格調高く高級感が感じられます。
写真は大阪ミナミのバーです。店鋪全体に無垢材をふんだんに使い、オーセンティックな空間になっています。特に印象的な120mm厚の米松の立派なカウンターが見せ場になっています。このカウンターでスコッチのロックでも味わいながら、ゆったりとしたおいしい時間を過ごしたいものです。
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